社交ダンス漫画 ボールルームへようこそ 9巻 社交ダンサーから見た感想

ボールルームへようこそ  感想

以降ネタバレがありますのでご注意下さい。

あらすじ

Heat37 花瓶とビア樽

多々良組2次予選の結果はフルチェックであったが、峰と明の組は1チェック落としていた。3次予選がスタート。自分達とは別ヒートの選手達を観戦する多々良と千夏。

千夏は釘宮組と峰組が全く同時に同じ足型を踊る一幕を見て、その差はさながら「花瓶」(釘宮組)と「ビア樽」(峰組)と表現する。スウェイ(曲線)の生み出し方が意識レベルからして全然違う。

多々良は、マリサからの教えを思い出すうちに、千夏が生み出す空間が釘宮のパートナーの井戸川より広く美しいことに気付く。おそらくこの子が会場で一番美しい。

峰と明の組は、峰が不調のため踊りが上手く行かない。明が峰に不満を言い、謝らせてしまう。

それを横目に千夏は、自分たちのの喧嘩とは質が違うと言う。「多々良は全力で私にぶつかってきてくれる。明とは違う。あんたは、いつも「ダンスなんて好きじゃない」って言ってたもんね」

明は、ダンスしか見てない千夏には自分の気持ちはわかっりこないと思うのであった。

Heat38 千夏と明

明の回想、小学1年生のとき千夏は転校してきた。明を太っていると馬鹿にする男の子と喧嘩した千夏。

友達となった二人は社交ダンス教室に通い始める。最初は楽しかっただけだったが、競技ダンスを知った千夏はダンスにのめり込んでしまう。明は一緒にがんばろうと言ってくれない千夏に対し、次第に劣情まみれになっていく。

ところが中3の冬、千夏がダンスをやめたことを知る。ダンスがなくなってしまうとどうやって千夏に絡めばいいかわからなくなってしまった明は、親の店の常連客の峰 吾郎と組んで、競技会に出場する。焚きつければ千夏がまた自分を見てくれると思ったかたらだ。ただ、仲良くしたかっただけだった。しかし、ダンスを始めればまた、自分には見向きもせずダンスにのめり込んでいくのもわかっていた。

峰と明のヒートのクイックステップが始まる。しかし、思いもかけず多々良と千夏の「20番!!」という番号コールの応援が入る。千夏は、3次予選の始めから終わりまでずっと明の組を目で追っていた。どことなく、やわらかい表情で。

Heat39 Homecoming

準決勝までの休憩時間、清春が多々良に会いに来る。アドバイスを求めた多々良だったが、おもむろにうつ伏せになっている多々良の背中に乗り、肩甲骨を剥がすと肩のストレッチを施す。さらに股関節のストレッチも行う。

明は久々にダンスを楽しく踊ることができたが、1チェックのみで3次予選敗退となる。多々良の組はフルチェックはならず1チェック落としていた。たった1チェック落としただけだが、かなり動揺する多々良。釘宮にもここからは点の奪い合いゼロサムゲームだと忠告される。

準決勝ワルツがスタート。兵藤のストレッチの影響で、多々良はいつもより大きく動きすぎてしまい制御不能に陥ってしまう。

Heat40 ゼロ和(サム)ゲーム

兵藤マリサは、釘宮組、多々良組にあえて対極の踊りを教えていた。ダンスの”伝統”と”進化”。釘宮組は高身長を活かし、ストレートが際立って美しい伝統的スタイル。多々良組は低身長を補うため、視覚効果を狙った”しなり”や動作に緩急をつけることで3次元的に身体のボリュームを出すスタイル。それを行うための清春のストレッチだったが、今のところ全く上手く行ってない。明はそんな多々良を見てイラつく。かつて自分にしてくれた、千夏のようなリードだったらこんな酷いことにはならない。

Heat41 着地点

多々良のリードに全くついていけなくなっている状態の千夏だったが、経験則と瞬発力でなんとか合わせていた。よくないことだが時には、パートナーである千夏がリードもする。あらゆる感性の着地点を探っていた。多々良がこちらを見てくれなくなって初めて気づく。多々良が自分の身勝手な踊りをいかに応えて、考えていてくれてたことに。

清春は考える。ダンスにはシンクロニティなんてものはない。あるとすれば自身の延長上にある何かぬめっとした”気配”。重さとも言える。

多々良のダンスを見ながら心の中でつぶやく「そう、そこだ利用しろ、その重さ(パートナーの圧)は力に変わる」

感想

ダンスの伝統と進化のスタイルですが、世界の競技ダンス団体であるWDCとWDSFの違いと言ってもいいと思います。WDCが芸術性とエレガントを重視する伝統的英国スタイル、WDSFがスポーツ要素を強めたスピードとダイナミックなダンス。動画を見ても、スタンダードダンスは特に違いが顕著です。クイックステップなんかは、WDSFの方はランのスピードがとても速く、見ていても面白いので、自分は進化スタイルであるWDSFの方が好きです。

しかしながら、もし両団体のプロが戦うことになったら採点基準が合わなくて勝負にならない気もします。

Heat41の着地点ですが、社交ダンスをやってないとわからない感覚ですよね。リーダーとパートナーが同時に動いているように見えますけど、そういうわけではない。男性が女性を運んでいるわけでもなく、女性がべったり男性に付いていってるわけでもないです。男性が起こしたアクションに対し、女性が反応し、またその力を利用して男性が動くみたいな・・・・なので、男性と女性が自分の動きを覚えて、そのまま動いているだけでは踊れないところがあります。

自分なんかは、先生と踊ると返ってくるリアクションのパワーが強すぎて、引っ張られてしまうことがあります。この巻の最後の重さを利用するとは、リアクションのタイミングを見計らって、次の動きをしなければならないのでしょうね。最近は、自分のタイミングで動くだけではなく、女性の動きを待つということを習得しようと思ってます。

実際のダンスの魅力に興味がある方はこちらの記事も参考にしてみてください、社交ダンスを始める人が増えればいいなと思っています。↓

お勧めの趣味 社交ダンスを始めてみませんか?社交ダンスの魅力と社交ダンス10種目の紹介 | ボールルーム社交ダンスブログ(アマチュア社交ダンサーの経験談とテクニック考察) (tmballroom.com)

※10巻は電子書籍の他、紙書籍もあるようです。

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