社交ダンス漫画 ボールルームへようこそ 6巻 社交ダンサーから見た感想

ボールルームへようこそ  感想

以降ネタバレがありますのでご注意下さい。

あらすじ

Heat22 男女逆転

競技会に出場するためには、まずパートナーが必要。仙石や千鶴に勧められたこともあり、多々良は意を決して千夏を練習に誘ってみる。

意外にも千夏は了承し、小笠原ダンススタジオで踊り合わせをしてみる2人。しかし、多々良のリードは全く伝わらず、千夏も不満を言い出す。

険悪なムードを見かねた、仙石と千鶴は練習をストップさせ男女逆転で踊ることを提案する。

今度は、息ぴったりで踊りを合わせることができる2人。千夏はリードが上手く、多々良は相手のからのサインを受け取るのに長けているからだ。リードにより動きが支配され、知らない技でも踊れてしまうことで多々良は今まで自分がやってきたことは、何だったのか?わからなくなってしまう。

Heat23 結成

千夏は、ダンスを辞めたはずなのに決意が揺らいでいた。しかし、多々良の踊りの誘いは無視し続ける。多々良は、レッスン代を稼ぐために食堂でアルバイトを始める。

ある日、バイト先で一人の女の子に声をかけられる。店主の娘の明、競技ダンスをやっていて今度新しいパートナーとグランプリに出場する予定だと言う。

そこに千夏が、自分のお古のダンス衣装を明の妹に渡すために訪れる。千夏は明のジュニア時代の元パートナーだった。

しかし、2人の雰囲気は険悪だった。男役(リーダー)は常に千夏で、女役(パートナー)はやらせなかった明。千夏はフォローが下手だから組んでくれる男性はいないのでは?と煽る明。自分のグランプリに応援しに来てくれと更に煽る。千夏はその挑発に思わず「グランプリには、多々良と出る」と宣言してしまう。

多々良は、突然の申し出に抗う理由もないので、後日正式に千夏とカップルを結成した。やがて”ちーちゃん””たたら”と呼び合う仲になる。

Heat24 譲歩の活路

カップル結成から1週間、2人は練習では既に破局の危機であったがノービス戦の競技会に参加することになる。

※ノービスとは”級無し”という意味で、ノービス戦で上位10%の成績を収めれば即日D級に昇格でき、以降公認競技会の出場が認められる。

競技会場では、明も参加しておりB級競技会にエントリーしていた。リーダーはかなり年上だが、なかなかの上級者であった。

多々良たちのノービス戦がスタート。歩幅もタイミングも散々合わせる練習をしてきたが、全く合わせる気がなく、勝手に大きく踊る千夏。リードもフォローもないバラバラな出来であったが、なんとか準決勝は通過する。

明は、千夏は自分の中の正しい踊りをもってるので、自分より下の男には従わないと評する。

決勝、千夏はどうせまた勝手に動くと判断した多々良は出だしで全く動かなかった。千夏が出てくるのを待っているのであった。それ以降も千夏の動きに自分を合わせるという踊りをする。

Heat25 ずるい

男(リーダー)が一方的に女(パートナー)をフォローし、あたかも男性がリードしているように見せるという踊りを選択した多々良。これにより、スムーズにいつもより大きく踊ることができた。

ヒート後、全く動かなかった多々良に見捨てられたと思ったと心情を明かす千夏だったが、自分に合わせてくれるような男性はなかなかいなかったので改めて、多々良を見なおすのであった。

千夏は、自分たちが1位だと思っていたが優勝は釘宮正美 井戸川民絵組。同じヒートで踊ってたので気付いていなかったペアだ。多々良達は準優勝で目的のD級昇格は果たすことはできた。

そこに、自分の生徒の応援に来ていた兵藤マリサに声をかけられる。多々良の踊りを見ていたマリサは、女の子にばかりセカセカ働かせて、ずるい子だという評価をする。

この言葉が気になってしまった多々良は翌日、兵藤 マリサのダンススタジオに訪れる。マリサは、釘宮組のレッスンをしていた。釘宮は一度ケガで競技を引退してたが今年復帰、三笠宮杯にも出るであろう実力者であった。

Heat26 自覚せよ

マリサが”ずるい”と言ったのは、多々良がパートナーをフォローしていたからで、そもそも相手によりそうような多々良の考えは、ずれていると指摘する。普通のカップルは男が女を従えるもの。それをわからさせるため、マリサは多々良を釘宮と組んで踊らせる。

まずは、多々良が男役でダンスを始める。そばで見ていた清春も多々良のリードに興味があった。理由は、”リード”ではないから。多々良は、今までのように相手の様子を窺(うかが)いながらのリードをするが、「フォローのまね事なんかするな」と釘宮に言われてしまう。今度はリード役を釘宮に交代して踊る。千夏にリードされて踊ったときのようにリードの力に逆らえず知らない技でもできてしまう多々良。こういうパートナーを振り回すリーダーがいい選手なのかとわからなくなってしまう。

実際の競技で審査員は、リーダーを見て点数を入れること、リーダーの下手な組から落とされることを教え、多々良自身の踊りを見せるようにとマリサは諭すのであった。

小笠原ダンススタジオに帰ると千夏がフォローのための秘密特訓をしていた。

”審査員にパートナーを無視されたらリーダーの責任”それを自覚した多々良は、負けたら自分のせいにしていいので、騙されたと思ってついてきてと千夏に言い放つのであった。

感想と人物紹介

まずは、パートナー探しに苦戦する多々良。でも、多々良は幸せの方だと思いますね。組みたいと思った初めての人と組めるわけですから。

お見合いして、断られる失望と挫折感や断わる罪悪感を経験していないのでね。パートナー探しは、相手が決まるまでは本当に地獄です。

ダンスを辞めることにまで至った千夏の方が、そういう地獄を味合ったのかもしれません。

仙石が、”女の方が多いのに男があぶれるのはおかしい”とか、簡単なことを言いますがダンスの世界は、上手い人同士が結成、解消を繰り返しているだけで後から来た初心者には結構、厳しい世界だと思ってます。実績を積みたくても、組んでくれる人がいないので積み上げようがない。もう少し初心者にやさしい世界であってほしいと思っています。

※ダンスお見合いやお相手探しについての記事はこちらに書いておきました。参考にしてみてください。

社交ダンス 競技会 踊り相手の探し方 踊り合わせ(お見合い)でのマナー・経験談 | ボールルーム社交ダンス(アマチュア社交ダンサーの経験談とテクニック考察) (tmballroom.com)

スタンダード種目の場合、千夏のような正しい男性の動きがわかっていてリーダー経験もある女性、特にダンスの先生とかもたまにそうなるときがあるのですが、男性のリードを無視して勝手に踊ってしまうことがあり、何でこう踊ってくれないのかと不平が多くなります。

レッスンではいいのですが、試合やパーティーでこれをやられるとダンスとしては全くなりたたず、踊りがストップするか音に外れるだけになります。

漫才で例えるなら、こういう”ツッコミ”がしたいからそれに合う”ボケ”を言ってくれみたいなおかしなことになります。

ただ、ラテン種目の場合は勝手に動くというか正しい動きを自分でしてくれた方が、つたないリードでもダンスが成立しやすいです。スタンダード種目は男女一緒に乗る船を男性が漕ぐみたいなものだとすれば、ラテン種目の男性のリードは信号のようなもので、それに従い女性が自分の動きをするからです。男性の先生が女性生徒を教えるときに、スタンダードは動くな。ラテンは動け。と指導するのを聞いたこともあります。

千夏のような女性は”諸刃と剣”であって、勝手に踊るような女性とはまず、組みたがる男性はいないでしょう。しかし、男性を育てることはできるので、男性が成長するまで、女性には辛抱する力が必要です。

さて、なんとか千夏とペアを結成することになった多々良ですが、リードというものに悩み始めます。

今まで主人公多々良の”強み”であるはずだった、相手の心をよみ寄り添うようなダンスが全否定に近いようなことを言い渡されるので、読者も多々良も結構ショックは大きいと思います。

自分でもリードというのは、未だに悩みの種でもあります。正しくリードができているかなんて、自分ではわからないですからね。それを習得しろというのは、かなり困難なことで、他のスポーツにはないところ。注意されてもつらいところですよね。

ただわかってくるとダンスパーティーなどに行って、知らない相手と踊り自分の意図どおりに女性が動いてくれれば結構うれしいものです。

【緋山 千夏】

愛称は”ちーちゃん”となる。ジュニア時代は、女の子とペアを組んでいたがリーダー役しかやってきていない選手でした。本当にダンスが好きな女の子でダンスが好きなゆえに自分が踊りたいように踊れないと相手を必要以上に責めてしまうんじゃないかなと思っています。

男性は誰かに言われてやらされることが嫌いなので、男性がそうするように仕向けることを覚えれば上手くいくのになあと感じてます。

【甲本 明】

千夏のジュニア時代のパートナー。学生服で初登場したときは、インターネット上でも人気がありましたが、設定変更のためかダンスドレスを着ると”ふっくら”とした体形になってしまったのが残念な気がします。千夏に対しては、好きだからこそ憎いみたいな感情のようです。女性独自の感情でしょうかね。男性の自分にはあまり理解できない感情です。

【兵藤 マリサ】

兵藤 清春の母。ダンススタジオの講師もしています。結構、厳しいことをズバズバ言ってくる先生であり、指導も”けなし”から入ってきそうです。但し、将来を見越しての計画的で的確な指導を行っているようです。

自分は社会人から始めプロ競技選手になるわけではないので、どうしても目の前の競技会だったり、パーティデモに向けたその場しのぎの指導しか受けられてないのが実情です。

もっと若い時に始めて、基礎からこういう先生に指導されてたらまた違う世界だったのかなと思っています。

実際のダンスの魅力に興味がある方はこちらの記事も参考にしてみてください、社交ダンスを始める人が増えればいいなと思っています。↓

お勧めの趣味 社交ダンスを始めてみませんか?社交ダンスの魅力と社交ダンス10種目の紹介 | ボールルーム社交ダンス(アマチュア社交ダンサーの経験談とテクニック考察) (tmballroom.com)

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