以降ネタバレがありますのでご注意下さい。
あらすじ
Heat27 途上
武道館で行われる日本インターのラテン種目に出場する仙石。多々良、賀寿、千夏は応援にかけつける。日本インターは、国内最高峰の国際戦。日本トップ選手の他に海外トップ選手のヴァシリー組とネロ組も招待されている。仙石組は、健闘するが海外勢にかなわず3位に終わる。
試合後の帰路にて、多々良は兵藤ソシアルダンスアカデミーで兵藤マリサに師事することを仙石に告げる。仙石は世界を飛び回っていて不在が多いし、小笠原ダンススタジオでは競技者を育成するには力不足で仙石以外に優秀なコーチャーがいないからとオーナーの”たまき”から言われたからであった。
早速始まるマリサのコーチングは基礎トレの土台からキッチリと厳しいものばかりであった。多々良は静岡グランプリに出るつもりでいたが、マリサからは身の丈にあってないと出場は却下された。
しかし、清春、雫が待ってくれていると思った多々良は、内緒でグランプリにエントリーしてしまう。
仙石が出場していた日本インターについての記事をこちらに書いてみました。よかったら参考にしてください。↓↓
社交ダンス 日本インターナショナルダンス選手権2023年の紹介 | ボールルーム社交ダンス(アマチュア社交ダンサーの経験談とテクニック考察) (tmballroom.com)
Heat28 グランプリ
兵藤組と赤城組は当然、静岡グランプリに参加すると思っていた多々良だったが、彼らはドイツの競技会に参加するため今回は不参加だということを知る。
動揺しているうちに、一次予選がスタート。同じヒートで釘宮組と明のペアと偶然遭遇し、更に困惑する多々良。しかしレッスンでやったことを思い出し、徐々に落ち着きを取り戻す。
明と遭遇することで千夏がムキになり、前回の競技のように勝手に動き出すのではないかと危惧する多々良。しかし、千夏は静かにリードに従う。
ワルツ終了後、明にグランプリに出るのはD級ではまだ早いと煽られる千夏だったが、「多々良が出るとい言ったから来た」と冷静に返すのだった。
千夏が自分のことを見てくれていることに気付けた多々良は、タンゴに向けて静かに闘志を燃やす。
Heat29 Strange
種目タンゴがスタート。釘宮の目には、他の組が人の形ではなく”もじゃもじゃ”に見える。
多々良は千夏との踊りのズレを感じていたが、それは自分の実力不足と思い知る。多々良は、そんな自分に付いてきてくれた千夏のためにも最悪から最善を導きだそうとしていた。
マリサのレッスンを回想する多々良。マリサの言葉「千夏ちゃんが崩れそうになったときはあなたが支えてね」の言いつけどおり、千夏が足をすべらせて崩れそうになるところを支え、体勢を立て直した。
その瞬間、多々良達が釘宮の目にとまる。多々良達は”もじゃもじゃ”ではなくなっていた。
Heat30 4本足の眩暈
プロムナードポジションに体勢を整える瞬間、多々良は”次のカウントで揃う”と直感する。
そして、体重は2倍なのに、パートナーが消えるという感覚を覚える。4本足で動いているような感覚、気持ち悪いけど心地がいいような・・・・夢中でタンゴを踊り続ける。釘宮の目にも多々良が映っている。
タンゴ終了後、不思議な踊りの感覚をずっと頭の中でめぐらせていた多々良は、千夏がさんざん呼び起こしたのにもかかわらず立ち上がることができない。次のスローフォックストロットは、棄権という形になってしまった。一次予選で敗退。しかしながら、ワルツとタンゴはフルチェックという結果を出していた。
帰路の電車の中でも、多々良の頭の中は、4本足の眩暈をどうするかで頭がいっぱいであった。
Heat31 軽井沢合宿
静岡グランプリに出場したことは、とっくにマリサの耳にも入っていた。
マリサは、次に参加した試合では優勝してもらうと多々良達に言い放つ。そして、軽井沢での合宿参加を提案される。
多々良と千夏は釘宮組と車で合宿所に向かう。合宿所に着いた多々良は、まず草むしりを命じられる。そのさなか、一段と綺麗になった雫の姿を見た多々良は思わず涙する。
合宿所には、清春、賀寿、真子もいた。
多々良グランプリでの4本足の眩暈のことを清春と賀寿に話してみると、2人ともそのような感覚を既に味わったことがあるようだった。
あの感覚をなぜか怖いと思っていた多々良だったが、ダンサーにとっては”いたって普通”ということがわかり、”ちーちゃんと踊りたい”と思うのであった。
Heat32 気負けの荒馬
マリサから多々良達が次出る試合を言い渡される。”東京都民DS大会(A級戦)”
A級戦とはいえ、出場するのはA級を目指すB級C級の選手が多い大会。この大会で優勝できたらグランプリin仙台の出場も許可。2位以下ならグランプリは棄権という条件だ。しかし、東京都民DS大会は釘宮組も出場するので、多々良達の優勝は限りなく厳しいものとなってしまう。
練習開始1日目、試合に向けて多々良達は今までのべーシックルーティーンに、バリエーションステップを加えることを命じられる。試合まで2週間しかないなか、新しいルーティーンを多々良は覚えたが千夏が覚えきれない。言い争いを始める多々良と千夏。千夏は「しばらくカップル練習はやめとこう」と言って部屋に閉じこもってしまう。多々良、千夏ともに相手に”すまない”という気持ちを持ちながら衝突してしまった。
そんな2人を見て清春は、「ほんの少し意識が及べば問題は全て消えるのにな」と言い放つ。
感想
あらすじには書きませんでしたが、マリサが語る日本とロシアのダンス環境の違いは興味深かったです。日本は、レッスン料が高く、教える時間も短く、練習場所も少ない。ロシアでは、毎日のようにホームコーチがレッスンしてくれたとのこと。
日本の練習場所が少ないというのは、自分も本当に実感しております。しかもダンス練習場は、大体1日1000円以上はします。それ毎日やったら月に3万円以上・・・・値段も高い。そのほかにレッスン代もありますし・・・・ダンス教室に通ってる生徒は教室フロアの練習代は無料とかそういうサービスもあって欲しいと願うばかりです。
海外とそんなに環境違うなら日本はまだ当分海外勢に追いつけないんだろうなと感じてしまいました。
この巻から、マリサによる多々良達のレッスンがスタート。レッスンは45分500円で週3回行ってるらしい。いくらジュニア育成に尽力しているとは言え、うらやましすぎる。社会人の個人レッスンの相場は安くて30分3000円。ダンス人口が増えれば、もっと安くなるのでしょうかね?ダンス界発展のためには、もう少し考えて欲しいところです。
この漫画のダンスシーンでは、たまによくわからない感覚の表現が出てくるのですが、”4本足の眩暈”もその一つ。ちょっと自分にはよくわからない感覚。
これは違うかもしれませんが、ボディのコンタクトがガッチリ合う女性だとタンゴの時、女性の足によるパワーとスピード加わる感覚があります。男性の動き出すタイミングとそれに付いてくる女性の動きのズレが少なくなるからでしょうか・・・・
Heat32で多々良と千夏はついに喧嘩してしまいましたね。上手く行かない時に、相手のせいと決め付けたり、「ああしろ」「それをするな」と命令口調では駄目ですよね。
確信がもてないなら、「試しにやってみて」とお願いする。意見に食い違いがあったり、どこに問題点があるか分からないなら保留して先生に聞く。というルールにすればいいと思っています。
自分は命令口調になったことはないのですが、一方的にこっちが悪いと言われだしたら、ついこっちも言い返してしまいますよね。うまい流し方はないものでしょうか?
実際のダンスの魅力に興味がある方はこちらの記事も参考にしてみてください、社交ダンスを始める人が増えればいいなと思っています。↓
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