社交ダンス漫画 ボールルームへようこそ 3巻 社交ダンサーから見た感想

ボールルームへようこそ  感想

以降ネタバレがあるのでご注意ください。

あらすじ

Heat8 天平杯

天平杯の一次予選(ワルツ・タンゴ)がスタート。初めての試合で、始まる前はガチガチの多々良だったが、三笠宮杯で踊ったバリーションの振り付けのワルツを踊る。

「清春はこのワルツを見たから、清春は三笠宮杯であんなタンゴを踊ったの」との雫の言葉を聞いた賀寿は、怒りとともにタンゴの踊りのスイッチも入る。

一次予選は何とか通った多々良・真子組だったが、二次予選のスローフォックストロットで賀寿・雫組に圧倒的な差を見せつけられてしまう。気を取り直して、クイックステップで挽回しようとする多々良組だったが、冒頭で賀寿組と衝突してしまう。

Heat9 現実

衝突により倒れて踊りを止めてしまった賀寿だったが、多々良は怯むことなく踊りを止めず続けていた。

ヒート終了後、クレームを言いに行った賀寿は、多々良、真子とも言い争いになってしまう。その中でこの勝負の勝敗条件が”真子を雫より上手く踊らせること”と知ってしまった雫は「見くびらないで」と多々良に言い放つ。賀寿にも人のバリエーションを付け焼刃で踊るのはダンスを舐めていると言われてしまう。

準決勝、兵藤清春の母にして、元プロフェッショナルスタンダードチャンピオンの兵藤マリサが特別審査員として登場する。そして、付き添いとしてきた清春も観客席に現れる。

全力でダンスをこなそうとする多々良だったが、体力が尽きてしまいヒート終了後に仙石の前で倒れこんでしまう。

そこに現れた清春は、雫がいるのにもお構いなしで、戦う相手は賀寿ではなく倒すべきは雫。つまり真子を雫以上のダンサーにしろと多々良に告げるのであった。

Heat10 ターゲット

清春は「お前は真子の額縁になれ」と多々良に言い残して去っていった。

なんとか決勝進出が決まり喜ぶ多々良と真子に対し雫は苦しそうだった。清春とは実力差を感じていて、いつか置いていかれるだろうと感じている内心を多々良に吐露する。

これを聞いた多々良は雫のために「どうすれば勝てる?」と真子に聞くのであった。

決勝戦は、ソロ競技から始まる。クイックステップが選択されると予想立ててバリエーションの振り付けで準備をしていた仙石と多々良組だったが、種目はワルツとなった。

多々良と真子のワルツがスタート。序盤はベーシックステップで踊り始めた2人であったが、突如バリエーションステップのスロアウェイオーバースェイを繰り出すのであった。

Heat11 花と額縁

ベーシックステップだけでは勝てないとふんだ多々良と真子は、決勝前の短い時間でいくつかのバリエーションステップを練習していた。

ベーシックステップと知っているバリエーションステップをかたっぱしから繋げて踊っていく二人。ただこれは、あらかじめ踊る順番を決めている”振り付け”ではなく、舞台構成を考えその場その場で踊るステップを選択する”即興”であった。

多々良は、自分自身が終始引き立て役の”額”となり真子を”花”にすることしか考えてない。審査員達も真子の美しさしか目がいかなくなる。

真子の意図を汲んで真子の踊りたいようにリードしていく多々良。真子は賀寿に見て欲しいと思っていると感じとった多々良は、LODを逆走してまで引き返し、賀寿に真子の姿を魅せるナチュラルターンを最後に踊るのであった。

感想

この巻は、ダンサーとしての真子がどんどん魅力的になってゆく姿が描かれていました。特にソロ競技を踊ってるときのリーダーを見つめる真子の表情は、綺麗としか言いようがない。

ただスタンダード種目は、お互いの姿を見ることはあっても”見つめ合う”瞬間ってのは、ほとんどないと思います。だから、多々良はこの真子の表情を見ることはできてないんでしょうね。近くにいるのに見つめ合えないというのは、なんか不思議な感じです。

ソロ競技で踊ったワルツ。多々良はその場で踊りの順番を考え、真子はそれに応えるという即興をやってますが、まあ初心者にはとてもできないことです。ダンスパーティーでは自分もやってますが、かなりの経験を積まなければ到達できないところ。漫画だからいいのですけどね。ただ、最後のLOD逆走のナチュラルターンという振り付けは、すごく面白いです。ソロ競技だからこそできるLOD逆走。パーティーのデモンストレーションとかで全部LOD逆走のルーティーンを考えても面白いかもしれません。

【3巻の花岡 雫】

1巻から登場して堂々ヒロインとして活躍すると思っていたのですが、最新の12巻にいたっても兵藤 清春と共に色々ベールに包まれているキャラクターだと感じてます。そもそも、最新の12巻までに表紙に登場したことがない。(3巻で後ろ姿のみ登場)

清春とのペアは、順風満帆というわけでもなく、この巻での「私はいつか置いていかれる」という発言と兵藤のケガというのがずっと気になってます。

実際に子供のころから競技ダンスをやってるペアは、理由はよくわかりませんが、解消して違う人と組みなおすという例が多々あります。片方の実力が飛びぬけてしまうからなのか・・・・そうなると残された方はつらいだろうなと感じてしまいます。

実際の社交ダンスの魅力を知りたい人はこちらの記事も参考にしてみてください。

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