スタンダード種目のワルツ、スローフォックストロット、クイックステップ、ウィナワルツではスイングに伴い、ライズ&フォールが行われます。
ライズ&フォール 足(足首)、脚(ひざ)およびボディを通して行われるゆるやかな上下運動。 ライズはヒール(かかと)を床から離して、ひざも伸ばし上方へ伸び上がらせること、フォールはライズの状態からヒールを床に着けて徐々にもとの高さに戻ること。
自分ではライズをした後、ゆっくりしなやかにフォールしているつもりでも自分が踊っている姿を映像で見ると、カクンと落ちて踊りがブツ切りに見えることはないでしょうか?
この記事では、カクンと落ちてしまう原因について順を追って説明したいと思います。
フットワークの説明
まずフットワークについて簡単に説明します。図1はダンス書籍でよくある足の裏の図によるフットワークの説明。ボールというのがわかりにくいですよね。
JDSFの教本では、ボールの定義としては”ヒールが床から離れた瞬間からトゥになる直前までの足裏屈曲状態すべてを含む”とあります。
足を横から見た図2で説明すると足裏すべてが床に着いた状態(フラット)からトウ(つま先立ち)になるまでの間がボールということになります。
ライズのフットワーク
JBDFの教本 ボールルームテクニックでは、ライズのときにフットワークはHTという略字があてがわれます。これは、図2のH(ヒール かかと)からT(トゥ つま先)→赤矢印の方向のように足を使うという指示です。実際にはフラットやボールの状態も通過するのですが、HFBT(ヒールフラットボールトゥ)という書き方はしません。
フォールのフットワーク
JBDFの教本では、フォールのフットワークは図2のTH(トゥヒール)という略字があてがわれています。←青矢印の方向に足を使うという指示です。但し、実際は図2のヒールのようにつま先が床に離れるわけではなくフラットの状態で終わり体重がヒールまで移動すると思ってください。
フットワーク トゥとボールの違い
色々解釈の違いはあるかと思いますが、図3のようにトゥでは指の付け根の関節が曲がっている状態、ボールは指のつけ根は曲がっておらず足の甲が真っすぐになっている状態というのがわかりやすいと思います。トゥになるには、なるべくかかとが床から垂直に近づくように指関節を曲げる必要があります。
フォールでカクンと落ちてしまう原因
ライズのフットワークがボールで止まってしまう
ライズが図2でいうボールの状態で終わってしまい、ライズの高さが低くなってしまう。高さがかせげないぶん、つぎのフォールで落ちていく時間も短くなってしまいカクンと落ちる。
フォールのフットワークでいきなりボールで床に着いてしまう
ライズした高い状態から次の足を指の関節を伸ばしたボールの状態で床に着いてしまうとカクンとおちてしまいます。指を曲げた状態でまず、足の指裏だけ床に接地させてからかかとをゆっくり降ろしボール→フラットの状態にしましょう。
足のかかとを床に着けると同時にひざを曲げてしまう
まず、かかとを降ろします。その次にひざを曲げるようにしてください。
まとめ
フットワーク トゥと言われるとつま先だけ床に着けている状態と考えがちで、図3の②のように足の関節を伸ばしてしまいがちですが、ダンスの世界では指の関節を曲げて床に着いている状態をトゥと認識しておいた方が賢明です。
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